【麻雀】Mリーグ発足に麻雀打ちが思うこと
2018年7月17日コメント (1)皆様どうも、蒼宗です。
本日12時からアベマTVの麻雀チャンネルにて放送された内容に、私含め全国の麻雀ファンは盛り上がったかと思います。
所属団体関係なく、しかもスポンサードプロとして麻雀をするリーグ戦、Mリーグの発足。
団体ごとのリーグ戦、テレビ番組によるリーグ戦などはありましたが、企業がバックに付くまさしく「プロスポーツ選手」のような待遇でのリーグ戦は初の試み。
しかも、もしかしたら同じ団体なのに違うスポンサーが付いて同じリーグ戦を闘う、というのはとても面白い試みだと思います。
今回はそんなMリーグについて、私の個人的な感想も交えて話してみたいと思います。
(1)プロ雀士、とは何なのか。
日本で言えば将棋や囲碁、海外で言えばチェス、昨今で言えば「eスポーツ」というように、「頭を使って闘う競技のプロ」という方々は一定数存在します。
私のやってるMTGにもプロプレイヤーというものは存在します。
日本のなかだけでの話ですが、囲碁や将棋と比べて麻雀の方が「ユーザー数」という面では多いように思います。
ですが、麻雀プロ、というカテゴリは、囲碁や将棋のプロと比べるとやはり注目度は低いように思います。
問題はやはり「プロという肩書き」でしょうか。
将棋のプロ、所謂「プロ棋士」と言われる方々は日本で200人にも満たないまさしく「狭き門」。
プロになるには年齢制限があり、且つプロとされる4段になれるのは1年間に数えるほど。
しかも、プロになった後も引退の可能性があります。
こうした「なることの難しさ、そして続けることの難しさ」がプロたる価値を高めていると言えます。
「プロ棋士になれなかったから東大受験して合格しました。」
という話が冗談でもあるくらい、プロ棋士という立場の人は高いランクにあると言えます。
一方の麻雀は、「プロ」と名乗っている人達だけで1000人をゆうに越えます。
また、ルーリングが団体ごとに異なっており、その団体だけで5団体以上あります。
引退はありますが、恐らくそこまで厳しい規定はないように思います(団体ごとの規定に明るくないのでわかりませんが。)。
こうした統制のなさ、プロという人達の多さが麻雀プロの注目度が低い理由だと思います。
また、ゲーム性も理由にあると思います。
プロ棋士と一般の将棋ファンが同じ条件で戦った時、恐らく勝てる人は殆どいないでしょう。
将棋は盤面だけですべての情報が与えられ、ほぼ完全なる「実力」で勝負が決するからです。
ですが、麻雀の場合。
同じ条件で戦った場合に、プロも負ける可能性があります。
役と打ち方だけ覚えたような素人が、何十年も麻雀に打ち込んだプロに勝つことがある。
それが麻雀の面白いところであり、「競技」として見辛い部分であります。
では、麻雀プロというライセンスに価値はないのか。
答えは「ノー」です。
これまで数度、プロ雀士と呼ばれる人と対局させていただいたり、何度となくプロの対局動画を拝見しましたが、一般の麻雀打ちとは違うものを感じます。
あるプロが解説で言っていましたが、
「プロには、その人にしか出来ないアガリと、その人だからしてしまった放銃がある」。
と言います。
プロらしさ、には勝つ結果と、それ以上に目指す過程も魅力にあるのだという事だと思います。
今回のMリーグ発足において、そういった部分に魅力を感じる「競技性」を楽しめる機会が増える事で、将棋や囲碁とは違う地位を築く事に期待します。
(2)スポンサードプロとしての意味は?
賞金が掛かる、尚且つ企業のロゴを背負って闘ってもらう、という関係上、並大抵のプロでは難しい部分もあると思います。
そういう意味で、ここに選ばれた人達はまさしく「トッププロ」。
1000人を越えるプロの中でも選りすぐりの人達の闘いが見れることで、麻雀のプロとは何かを知らしめる機会になると共に、「プロとしての立ち位置」をより高める事になると思います。
Mリーグが「麻雀のトップリーグ」としての地位を築くかどうかで、麻雀プロの見方が変わり、プロ麻雀界の世界が変化するきっかけになると思います。
(3)麻雀のイメージは変わるか?
麻雀はギャンブル、というイメージは切り崩せないもの。
Mリーグプレイヤーは賭博と思わしき行為とは切り離す、という決定は、麻雀を変える一つの契機になるかと思います。
ですが、これが一般に浸透するのはまだまだ先の話。
長い時間をかけて、Mリーグプレイヤーは勿論、競技プロ全般、そして一般の麻雀プレイヤーが、「掛けなくても、麻雀はこんなにも面白い!」という事を認知させること、そしてその意識で麻雀を打つ機会を増やすことで、少しずつでも浸透していけば良いと思います。
自分も最初は麻雀はギャンブルというイメージが強かったのですが、色んな人と打つことで、「競技麻雀」の魅力に気づいた人間です。
「競技麻雀は何も掛けてないというのは誤りだ。私達はプライドを掛けている。」
ある麻雀プロの言葉です。
Mリーグを見る人が、その魅力に気付き、知的スポーツとしての競技麻雀の普及に繋がればと思います。
一方で、フリー雀荘という場所は正念場に立たされる場面もあるかと思います。
これまで付いていたお客様への対応。競技麻雀に魅力を感じて雀荘に来る人達への対応。プロ雀士の営業の場はどうなるのか。問題は山積みです。
ですが、フリーも競技もまた同じ「麻雀」。
住み分けが出来るような環境整備、フリー雀荘で産まれる新しい麻雀が出来るようになればと思います。
(4)ルール等について
一発、赤あり、裏ありという麻雀は「競技麻雀」とは馴染みの薄いものですが(一般的な競技麻雀は赤がない)、ユーザーの多いルールはこのルールかと思います。
また、自動配牌というのも、フリー雀荘やネット麻雀に馴染みのある人達は親しみの深いものです。
「一般のユーザーが慣れ親しんだルールをプロが打つとどうなるのか」。
この点だけでも、Mリーグの独特な世界が作り出せるのではないかと思います。
出場されるプレイヤーは難儀するかも知れませんが。
チーム数については、8チーム目はいなかったのか、と思ったのが個人的な感想です。
一般的に4人でするゲームなので、後1チームあれば収まりがいいなぁと思うところでした。
今後何か情報が出るかもしれないので、乞うご期待、というところでしょうか。
(5)今後麻雀プロはどうなる?
Mリーグによって、「トッププロ」と呼ばれる人の価値は一定以上保証される事になると思います。
問題は、その人達が1000人の内何人なのか。
価値を担保するとは言っても、トッププロだけが食える世界、となってしまうと、麻雀のゲーム性の保証が薄くなってしまいます。
また、これまで出来上がっていたシステムを一気に破壊してしまうのは、今までプロとして麻雀に取り組んでいた人達の梯子を外してしまう事になり、これまた大問題に繋がりかねません。
既存の団体とMリーグがそれぞれの立ち位置を確立するものとなること、または新しいプロ麻雀の組織づくりをする事。
どう転ぶかはわかりませんが、Mリーグの発足が、今後の麻雀界を大きく変える事になるのは間違い無さそうです。
(6)まとめ
長くなりましたがまとめです。
麻雀という世界を知って7年目の私ですが、
ただのギャンブルというイメージが、駆け引きのある面白いゲームという認識に変わってきたのは事実です。
今回のMリーグをきっかけに、多くの人のイメージが変わり、ゲームとしての麻雀を楽しんでくれる人が増えるといいなぁと思います。
そして、藤田社長の掲げる、オリンピック競技としての麻雀が日本、そして世界に広がってくれる事を期待すると共に、アマチュア枠があれば出れるよう、来るべき時まで技を磨こうと思います。
本日12時からアベマTVの麻雀チャンネルにて放送された内容に、私含め全国の麻雀ファンは盛り上がったかと思います。
所属団体関係なく、しかもスポンサードプロとして麻雀をするリーグ戦、Mリーグの発足。
団体ごとのリーグ戦、テレビ番組によるリーグ戦などはありましたが、企業がバックに付くまさしく「プロスポーツ選手」のような待遇でのリーグ戦は初の試み。
しかも、もしかしたら同じ団体なのに違うスポンサーが付いて同じリーグ戦を闘う、というのはとても面白い試みだと思います。
今回はそんなMリーグについて、私の個人的な感想も交えて話してみたいと思います。
(1)プロ雀士、とは何なのか。
日本で言えば将棋や囲碁、海外で言えばチェス、昨今で言えば「eスポーツ」というように、「頭を使って闘う競技のプロ」という方々は一定数存在します。
私のやってるMTGにもプロプレイヤーというものは存在します。
日本のなかだけでの話ですが、囲碁や将棋と比べて麻雀の方が「ユーザー数」という面では多いように思います。
ですが、麻雀プロ、というカテゴリは、囲碁や将棋のプロと比べるとやはり注目度は低いように思います。
問題はやはり「プロという肩書き」でしょうか。
将棋のプロ、所謂「プロ棋士」と言われる方々は日本で200人にも満たないまさしく「狭き門」。
プロになるには年齢制限があり、且つプロとされる4段になれるのは1年間に数えるほど。
しかも、プロになった後も引退の可能性があります。
こうした「なることの難しさ、そして続けることの難しさ」がプロたる価値を高めていると言えます。
「プロ棋士になれなかったから東大受験して合格しました。」
という話が冗談でもあるくらい、プロ棋士という立場の人は高いランクにあると言えます。
一方の麻雀は、「プロ」と名乗っている人達だけで1000人をゆうに越えます。
また、ルーリングが団体ごとに異なっており、その団体だけで5団体以上あります。
引退はありますが、恐らくそこまで厳しい規定はないように思います(団体ごとの規定に明るくないのでわかりませんが。)。
こうした統制のなさ、プロという人達の多さが麻雀プロの注目度が低い理由だと思います。
また、ゲーム性も理由にあると思います。
プロ棋士と一般の将棋ファンが同じ条件で戦った時、恐らく勝てる人は殆どいないでしょう。
将棋は盤面だけですべての情報が与えられ、ほぼ完全なる「実力」で勝負が決するからです。
ですが、麻雀の場合。
同じ条件で戦った場合に、プロも負ける可能性があります。
役と打ち方だけ覚えたような素人が、何十年も麻雀に打ち込んだプロに勝つことがある。
それが麻雀の面白いところであり、「競技」として見辛い部分であります。
では、麻雀プロというライセンスに価値はないのか。
答えは「ノー」です。
これまで数度、プロ雀士と呼ばれる人と対局させていただいたり、何度となくプロの対局動画を拝見しましたが、一般の麻雀打ちとは違うものを感じます。
あるプロが解説で言っていましたが、
「プロには、その人にしか出来ないアガリと、その人だからしてしまった放銃がある」。
と言います。
プロらしさ、には勝つ結果と、それ以上に目指す過程も魅力にあるのだという事だと思います。
今回のMリーグ発足において、そういった部分に魅力を感じる「競技性」を楽しめる機会が増える事で、将棋や囲碁とは違う地位を築く事に期待します。
(2)スポンサードプロとしての意味は?
賞金が掛かる、尚且つ企業のロゴを背負って闘ってもらう、という関係上、並大抵のプロでは難しい部分もあると思います。
そういう意味で、ここに選ばれた人達はまさしく「トッププロ」。
1000人を越えるプロの中でも選りすぐりの人達の闘いが見れることで、麻雀のプロとは何かを知らしめる機会になると共に、「プロとしての立ち位置」をより高める事になると思います。
Mリーグが「麻雀のトップリーグ」としての地位を築くかどうかで、麻雀プロの見方が変わり、プロ麻雀界の世界が変化するきっかけになると思います。
(3)麻雀のイメージは変わるか?
麻雀はギャンブル、というイメージは切り崩せないもの。
Mリーグプレイヤーは賭博と思わしき行為とは切り離す、という決定は、麻雀を変える一つの契機になるかと思います。
ですが、これが一般に浸透するのはまだまだ先の話。
長い時間をかけて、Mリーグプレイヤーは勿論、競技プロ全般、そして一般の麻雀プレイヤーが、「掛けなくても、麻雀はこんなにも面白い!」という事を認知させること、そしてその意識で麻雀を打つ機会を増やすことで、少しずつでも浸透していけば良いと思います。
自分も最初は麻雀はギャンブルというイメージが強かったのですが、色んな人と打つことで、「競技麻雀」の魅力に気づいた人間です。
「競技麻雀は何も掛けてないというのは誤りだ。私達はプライドを掛けている。」
ある麻雀プロの言葉です。
Mリーグを見る人が、その魅力に気付き、知的スポーツとしての競技麻雀の普及に繋がればと思います。
一方で、フリー雀荘という場所は正念場に立たされる場面もあるかと思います。
これまで付いていたお客様への対応。競技麻雀に魅力を感じて雀荘に来る人達への対応。プロ雀士の営業の場はどうなるのか。問題は山積みです。
ですが、フリーも競技もまた同じ「麻雀」。
住み分けが出来るような環境整備、フリー雀荘で産まれる新しい麻雀が出来るようになればと思います。
(4)ルール等について
一発、赤あり、裏ありという麻雀は「競技麻雀」とは馴染みの薄いものですが(一般的な競技麻雀は赤がない)、ユーザーの多いルールはこのルールかと思います。
また、自動配牌というのも、フリー雀荘やネット麻雀に馴染みのある人達は親しみの深いものです。
「一般のユーザーが慣れ親しんだルールをプロが打つとどうなるのか」。
この点だけでも、Mリーグの独特な世界が作り出せるのではないかと思います。
出場されるプレイヤーは難儀するかも知れませんが。
チーム数については、8チーム目はいなかったのか、と思ったのが個人的な感想です。
一般的に4人でするゲームなので、後1チームあれば収まりがいいなぁと思うところでした。
今後何か情報が出るかもしれないので、乞うご期待、というところでしょうか。
(5)今後麻雀プロはどうなる?
Mリーグによって、「トッププロ」と呼ばれる人の価値は一定以上保証される事になると思います。
問題は、その人達が1000人の内何人なのか。
価値を担保するとは言っても、トッププロだけが食える世界、となってしまうと、麻雀のゲーム性の保証が薄くなってしまいます。
また、これまで出来上がっていたシステムを一気に破壊してしまうのは、今までプロとして麻雀に取り組んでいた人達の梯子を外してしまう事になり、これまた大問題に繋がりかねません。
既存の団体とMリーグがそれぞれの立ち位置を確立するものとなること、または新しいプロ麻雀の組織づくりをする事。
どう転ぶかはわかりませんが、Mリーグの発足が、今後の麻雀界を大きく変える事になるのは間違い無さそうです。
(6)まとめ
長くなりましたがまとめです。
麻雀という世界を知って7年目の私ですが、
ただのギャンブルというイメージが、駆け引きのある面白いゲームという認識に変わってきたのは事実です。
今回のMリーグをきっかけに、多くの人のイメージが変わり、ゲームとしての麻雀を楽しんでくれる人が増えるといいなぁと思います。
そして、藤田社長の掲げる、オリンピック競技としての麻雀が日本、そして世界に広がってくれる事を期待すると共に、アマチュア枠があれば出れるよう、来るべき時まで技を磨こうと思います。
コメント
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